個別株に投資すると、銘柄によっては定期的に配当金が受け取れます。
受け取り方式の設定を誤ると、NISA口座の非課税メリットが受けられない場合があります。
この記事では、配当金の受け取り方式の種類や税金の仕組み、SBI証券での設定方法をわかりやすく解説します。
これから個別株投資を始める方は、最初に確認しておきましょう。
- 配当金の受け取り方式4種類の違い
- NISAで非課税にするための設定方法
- SBI証券での具体的な設定手順
- 配当金にかかる税金の仕組み
- 確定申告した方がいいケース
配当金の受け取り方式は4種類

配当金の受け取り方式は、証券会社を通じて4種類から選べます。どの方式を選ぶかによって、NISAの非課税が適用されるかどうかが変わるため、必ず確認しておきましょう。
| 方式 | 受け取り方法 | NISA非課税 |
|---|---|---|
| 株式数比例配分方式 | 証券口座に直接入金 | 〇 対象 |
| 登録配当金受領口座方式 | 指定した銀行口座に入金 | ✕ 対象外 |
| 個別銘柄指定方式 | 銘柄ごとに銀行口座を指定 | ✕ 対象外 |
| 配当金領収証方式 | 郵便局やゆうちょ銀行で受け取り | ✕ 対象外 |
SBI証券では「個別銘柄指定方式」は 「従来方式」の中に含まれる扱いとなっており、証券会社によって方式の名称や区分が異なる場合があります。
①. 株式数比例配分方式
保有株数に応じて、配当金が証券口座に直接入金される方式です。NISA口座の非課税メリットを受けるには、この方式の設定が必要となります。
複数の証券会社に口座を持っている場合、各社でそれぞれ設定が必要です。
②. 登録配当金受領口座方式
あらかじめ登録した銀行口座に、すべての銘柄の配当金がまとめて入金される方式です。管理はしやすいですが、NISA口座の非課税は適用されません。
③. 個別銘柄指定方式
銘柄ごとに異なる銀行口座を指定できる方式です。使い分けはできますが、NISA口座の非課税は適用されません。
④. 配当金領収証方式
配当金の受け取り通知書(領収証)が郵送され、郵便局やゆうちょ銀行の窓口で現金受け取りができる方式です。手間がかかるうえ、NISA口座の非課税も適用されないため、現在はほとんど利用されていません。
NISAの成長投資枠で高配当株を購入すると、配当金が非課税になりますが、株式数比例配分方式に設定していないと、税金がかかってしまいます。
通常、配当金には約20.315%の税金がかかります。たとえば年間1万円の配当金を受け取る場合、課税口座では約2,000円が税金として差し引かれます。NISA口座の場合、この2,000円がそのまま手元に残ります。
高配当株投資を始めたら、最初に設定が株式数比例配分方式になっているか確認しておきましょう。
SBI証券での設定方法
SBI証券で株式数比例配分方式の設定になっているか確認する手順は以下の通りです。

- SBI証券にログイン
- 上部メニュー「My設定」を選択
- 「お取引関連・口座情報」をクリック
- ページをスクロールし配当金受領サービスが「株式数比例配分方式」になっているか確認
- 設定変更は翌営業日以降に反映されます
- すでに権利確定日を過ぎた配当金には適用されません
- 複数の証券会社を利用している場合は、各社で個別に設定が必要です
配当金にかかる税金(課税口座の場合)

課税口座(特定口座・一般口座)で受け取る配当金には、20.315%の税金がかかります。内訳は以下の通りです。
| 税目 | 税率 |
|---|---|
| 所得税 | 15% |
| 住民税 | 5% |
| 復興特別所得税 | 0.315% |
| 合計 | 20.315% |
特定口座(源泉徴収あり)を選択している場合は、配当金が入金される際に自動的に税金が差し引かれるため、確定申告は原則不要です。
確定申告した方がいいケース

特定口座(源泉徴収あり)を選んでいる場合、基本的に確定申告は不要です。ただし、以下のケースでは確定申告することで税金が戻ってくる場合があります。
所得が少ない方
給与収入が少ない方や、年金受給者など所得が低い方は、確定申告することで配当金にかかった税金の一部または全部が還付される場合があります。
株式の売却損と損益通算したい方
株式の売却で損失が出た年に、配当金と損益通算(利益と損失を合算)することで、税金を減らせる場合があります。
例:配当金10万円 − 売却損5万円 = 課税対象5万円
複数の証券会社をまたいで損益通算したい方
複数の証券会社に口座を持っている場合、会社をまたいだ損益通算は確定申告が必要です。
注意: 確定申告することで所得が増えるとみなされ、健康保険料や住民税が上がる場合があります。ご自身の状況に合わせて判断するか、税理士などの専門家にご相談ください。
配当金についてよくある疑問

配当金はいつ口座に入るの?
権利確定日から約2〜3ヶ月後が目安です。3月末が権利確定日の銘柄であれば、6月頃に入金されるケースが多いです。銘柄によって異なるため、IR情報で確認しておきましょう。
外国株(米国株など)の配当金も同じ?
外国株の配当金は、まず現地で課税(米国株の場合は10%)されたあと、さらに国内で約20.315%課税される二重課税になります。
課税口座の場合、確定申告で「外国税額控除」を申請することで、現地で課税された分を取り戻せる場合があります。
ただし、NISA口座で保有する外国株の配当金については、外国税額控除が適用されないため、現地課税分(米国株の場合は10%)は取り戻せない点に注意が必要です。
NISAで受け取った配当金はどこに入る?
株式数比例配分方式に設定している場合、NISA口座に紐づいた証券口座に入金されます。非課税のため、税金が差し引かれた金額ではなく、配当金の全額が入金されます。
配当金の受け取り方式はいつでも変更できる?
変更自体はいつでも可能ですが、変更が反映されるのは翌営業日以降です。また、すでに権利確定日を過ぎた分には適用されないため、権利確定日前に設定しておくことが大切です。
まとめ

配当金の受け取り方式は、一度設定すればあとは自動で入金されます。ただし、設定を間違えるとNISAの非課税メリットが受けられないため、投資を始める前に必ず確認しておきましょう。
- NISA口座で非課税を受けるには、株式数比例配分方式への設定が必要
- SBI証券は「My設定」→「お取引関連・口座情報」から設定を確認
- 課税口座の配当金には20.315%の税金がかかる
- 損失が出た年や所得が少ない方は確定申告で税金が戻る場合がある
税金に関する最終的な判断は、税理士などの専門家にご相談ください。
