ネオジャパン(3921)は、グループウェアを展開するSaaS企業であり、近年はクラウド事業の成長を背景に業績を伸ばしています。
SaaS企業とは?
SaaS(Software as a Service)とは、インターネット経由でソフトウェアを提供するサービスのことです。従来のようにソフトを購入・インストールするのではなく、クラウド上のサービスを月額や年額で利用します。
また、増配を継続している点も魅力で、配当と成長の両方を狙える増配成長株として注目です。
とは言え「今後も成長できるのか?」「配当は続くのか?」といった疑問も出てくるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ネオジャパン(3921)について、企業内容、配当、業績・財務を整理し、投資判断のポイントを整理していきます。
会社概要
| 【上場市場】 | 【業種分類】 |
|---|---|
| 東証プライム | 情報・通信業 |
ネオジャパン(3921)は、グループウェア「desknet’s NEO」などを主力とするソフトウェア企業です。
自社開発の製品をクラウド形式で提供しており、企業の業務効率化や情報共有を支援しています。
近年は、従来のパッケージ販売に加えてクラウドサービスの比率が高まっており、安定した収益基盤の構築が進んでいる点が特徴で、継続的な成長が期待されるビジネスモデルとなっています。
| 商号 | 株式会社ネオジャパン |
| 本社所在地 | 〒220-8110 神奈川県横浜市西区みなとみらい二丁目2-1 横浜ランドマークタワー10階 |
| 代表者 | 代表取締役社長 齋藤 晶議(戸籍名:齊藤 章浩) |
| 設立 | 1992年(平成4年)2月29日 |
| 上場日 | 2015年11月(東証マザーズ) 2018年1月(東証一部へ市場変更) 2022年4月(東証プライムへ移行) |
| 資本金 | 2億9,902万円(2026年1月31日現在) |
| 事業内容 | ・ソフトウェア事業 ・システム開発サービス事業 ・海外事業 |
| 決算期 | 1月末 |
| 定時株主総会 | 4月下旬頃 |
事業内容
ネオジャパンは、主にグループウェア(社内の情報共有やスケジュール管理などを効率化するためのツール)を中心としたソフトウェア事業を展開しています。
事業は大きく以下の3つに分かれます。
ソフトウェア事業(主力)
主力は、グループウェア「desknet’s NEO」と業務アプリ作成ツール「AppSuite」です。
「desknet’s NEO」は、スケジュール管理やポータル、ワークフロー、文書管理など、企業内の情報共有に必要な機能をオールインワンで備えたグループウェアです。
また、「AppSuite」はノーコードで業務アプリを作成できるツールで、紙やExcelで行っていた業務のデジタル化・効率化を実現します。
両者を組み合わせることで、企業ごとの業務に合わせた柔軟なカスタマイズが可能となり、業務の見える化や効率化を推進できる点が強みです。
こうした特徴から、製造業や医療・福祉、官公庁など幅広い分野で導入が進んでおり、「desknet’s NEO」は累計530万ユーザー以上に利用されています。
また、自治体・公的機関では1,250以上の団体に導入されるなど、高い実績と信頼性を持っています。
近年はクラウド版の提供が拡大しており、利用料を継続的に受け取るストック型の収益が積み上がっている点も特徴です。
システム開発サービス事業
顧客のニーズに応じたシステム開発や導入支援を行っています。
個別の業務課題に対応したシステム構築や、グループウェアの導入・活用支援を通じて、顧客の業務効率化をサポートしています。
また、ソフトウェア事業と組み合わせることで製品の導入を促進し、継続利用につなげる役割も担っています。
海外事業
ASEAN地域を中心に、グループウェア製品の展開を進めています。
現地企業への導入を進めることで市場の拡大を図っており、将来的な成長ドライバーとして期待される分野です。
現時点では売上規模は限定的ですが、今後の海外展開の進展によって成長余地がある点が特徴です。
- 主力はソフトウェア事業
- ストック型収益が拡大中
- 導入実績が豊富で信頼性が高い
- 海外事業は今後の成長余地
配当金はいつ?いくらもらえる?
ネオジャパン(3921)の配当は、年2回(中間・期末)となっています。
権利確定月は1月と7月となっています。2027年1月期の1株当たりの年間配当予想は54円です。
増配が続いており、安定した株主還元が期待できる銘柄です。
記事作成時点の株価は1,666円です。配当利回りは約3.2%となります。
| 【配当回数】 | 【権利確定月】 | 【配当支払月】 |
|---|---|---|
| 2回/年 | 7月(中間) 1月(期末) | 10月 4月 |
1株当たりの次回配当予想とスケジュールは以下の表の通りです。
| 【配当区分】 | 【配当金額】 | 【権利付き最終日】 | 【権利落ち日】 | 【権利確定日】 |
| 中間(’26.07) | 27円 | 2026年7月29日 | 2026年7月30日 | 2026年7月31日 |
| 期末(’27.01) | 27円 | 2027年1月27日 | 2027年1月28日 | 2027年1月29日 |
ネオジャパンの株主還元方針は・・・
2025年3月に累進配当の導入と配当性向の引上げを公表いたしました。ストック収益の継続的な成長が見込まれる中で、上場以来継続してきた増配を今後も継続する方針を明確にすると同時に、配当性向の目安を30%から40%に引き上げました。
また、2025年1月期からは、株主還元の機会の拡充のため中間配当を開始しております。
参考資料:ネオジャパン株主還元方針
保有中の高配当銘柄も記事にしてます。詳しくはこちら👇
業績

ネオジャパン(3921)は、クラウドサービスの拡大を背景に、売上・利益ともに成長が続いています。
特に主力であるソフトウェア事業が業績を牽引しており、ストック型収益の積み上がりによって安定した収益基盤の構築が進んでいます。
ここでは、売上や利益の推移をもとに成長性について確認していきます。
売上高と営業利益
2027年1月期の連結業績予想(2026年2月1日~2027年1月31日)は以下の通りです。
- 売上高:86億1900万円
- 営業利益:26億8000万円
- 経常利益:27億4200万円
過去数年の売上収益と営業利益の推移も見ておきましょう。

売上の伸びに加えて、利益はそれ以上のペースで増えており、収益性が高まっていることが分かります。
クラウドサービスの拡大により、効率よく稼げるビジネスモデルへと変化している点が強みです。
EPS
EPSとは1株当たりの利益として表す指標です。

| 2018/01 | 2019/01 | 2020/01 | 2021/01 | 2022/01 | 2023/01 | 2024/01 | 2025/01 | 2026/01 | 2027/01予 |
| 22.05円 | 25.81円 | 33.38円 | 45.58円 | 58.17円 | 54.5円 | 64.43円 | 100.41円 | 129.18円 | 133.88円 |
2025年以降のEPSの伸びには、利益の増加に加えて、2024年の自社株消却による株式数の減少も影響していると考えられます。
参考資料:決算短信
営業利益率
営業利益率は、売上に対してどれだけ本業で利益を出せているかを示す指標です。企業の稼ぐ力を見るうえで、チェックしておきたいポイントのひとつです。
| 【年度】 | 【営業利益率】 |
|---|---|
| 2018.01 | 18.71% |
| 2019.01 | 19.85% |
| 2020.01 | 18.68% |
| 2021.01 | 17.29% |
| 2022.01 | 21.07% |
| 2023.01 | 20.66% |
| 2024.01 | 19.6% |
| 2025.01 | 26.86% |
| 2026.01 | 30.34% |
| 2027.01予 | 31.09% |
近年は上昇傾向にあり、2025年以降は大きく改善しているようです。特に、2026年には30%を超える水準となっており、SaaS企業の中でも高い収益性を持っていることが分かります。
財務

ここからは企業の安定性を示す財務状況について見ていきます。
自己資本比率と有利子負債比率
自己資本比率は一般的に、40%以上であれば財務の健全性が高いとされています。(業種によって差はあります)
| 【年度】 | 【自己資本比率】 | 【有利子負債比率】 |
|---|---|---|
| 2017/01 | 75.9% | - |
| 2018/01 | 76.3% | - |
| 2019/01 | 75.5% | - |
| 2020/01 | 66.6% | 4% |
| 2021/01 | 65.6% | 2.28% |
| 2022/01 | 70.7% | 0 |
| 2023/01 | 71.2% | - |
| 2024/01 | 73.4% | - |
| 2025/01 | 68.3% | - |
| 2026/01 | 69.9% | - |
自己資本比率の高さに加えて有利子負債が少ないことから、財務リスクは低く、安定性の高い財務体質であることが分かります。
営業活動によるCF(キャッシュフロー)
営業活動によるCFとは、会社の本業で得た現金の増減を示す指標です。
売上から経費や仕入れなどを差し引いたあと、実際に手元に残ったお金がどれくらいあるかを表すため、企業の安定性や持続力を判断するうえで重要なポイントになります。

営業利益だけでなくキャッシュフローも伴って成長していることから、実際に現金もしっかり増えており、安定した収益基盤を持っていることが分かります。
現金等
現金等とは、企業が保有する現金や、すぐに現金化できる資産(預金・短期保有の有価証券など)を指します。手元資金が多いほど、急な出費や景気変動にも柔軟に対応でき、財務の安全性を測る重要な指標です。

稼いだ利益を現金として着実に積み上げており、財務の健全性の高さもうかがえます。
1株当たり配当金と配当性向
配当金と配当性向の推移を表にまとめました。配当性向の目安は、30〜50%程度が一般的とされます。
| 【年度】 | 【1株配当】 | 【配当性向】 |
| 2018/01 | 5.5円 | 24.9% |
| 2019/01 | 6円 | 23.2% |
| 2020/01 | 7.5円 | 22.5% |
| 2021/01 | 11円 | 24.1% |
| 2022/01 | 14円 | 24.1% |
| 2023/01 | 20円 | 36.7% |
| 2024/01 | 23円 | 35.7% |
| 2025/01 | 40円 | 39.8% |
| 2026/01 | 52円 | 40.3% |
| 2027/01予 | 54円 | - |
無理のない配当水準であり、長期的にも安定した配当が期待できそうです。
まとめ
ネオジャパン(3921)は、クラウドサービスの拡大を背景に、売上・利益ともに成長を続けている企業です。
営業利益率の上昇やキャッシュフローの増加から、しっかり稼ぐ力が高まっていることが分かります。また、自己資本比率の高さや有利子負債の少なさから、財務面でも安心感のある状態です。
配当についても増配が続いており、無理のない配当性向で株主還元を強化している点は魅力といえます。
一方で、今後の成長はクラウド事業の拡大に依存する側面もあり、成長の持続性には引き続き注目が必要です。
総合的に見ると、成長性・収益性・安定性のバランスが取れた銘柄であり、長期投資の候補として検討できる企業と感じます。
参考資料:ネオジャパンIRライブラリ
参考資料:ネオジャパン株主還元方針

