王子ホールディングス(3861)高配当株の評価|配当利回り・株主優待・業績をまとめて解説

株主優待

 記事内に広告が含まれています。

王子ホールディングス(3861)は、ティッシュ「ネピア」でおなじみの国内製紙業界トップクラスの大手企業です。

日経平均株価の構成銘柄にも採用されており、製紙業界を代表する高配当株のひとつです。

2026年3月期の年間配当は1株36円(中間18円+期末18円)で、前期から12円の増配となりました。

配当性向は50%へ引き上げられ、株主還元の強化が打ち出されています。

2026年6月時点の株価約782円ベースでの配当利回りは約4.6%です。(株価は変動するため、最新の利回りは証券情報サイトでご確認ください)

この記事では、実際に保有している筆者が業績・財務・配当の推移をまとめています。

王子ホールディングスってどんな会社?

【上場市場】【業種分類】
東証プライム市場パルプ・紙

王子ホールディングス(株)は、1873年(明治6年)創業の歴史を持つ企業で、1949年8月1日に現在の持株会社体制へ移行、同年12月16日に上場しています。

王子製紙をはじめとするグループ会社を傘下に持ち、王子グループ全体を統括する会社です。

会社名王子ホールディングス株式会社
Oji Holdings Corporation
本社所在地東京都中央区銀座4‑7‑5
代表者磯野 裕之(代表取締役 社長執行役員 CEO)
創業1873年2月12日(明治6年)
設立1949年8月1日
上場日1949年12月16日
資本金1,038.8億円(2025年3月末現在)
連結事業内容生活産業資材、機能材、
資源環境ビジネス、印刷情報メディア
決算期3月末
定時株主総会6月

事業内容

王子ホールディングスは、以下の4つの分野を中心に事業を展開しています。

主な事業内容
  • 生活産業資材
  • 機能材
  • 資源環境ビジネス
  • 印刷情報メディア

生活産業資材
ティッシュ・トイレットペーパーなどの家庭紙、段ボール、紙おむつなど、 日常生活に身近な製品を幅広く手がけています。

機能材
レシートや宅配伝票などに使われる感熱紙、フィルム、粘着製品など、 産業や物流を支える素材を製造しています。

資源環境ビジネス
パルプの製造・販売や再生可能エネルギー事業、 自社保有林での植林・木材加工など、環境に配慮した事業を展開しています。

印刷情報メディア
新聞用紙や印刷・出版用紙など、 情報を届けるための紙製品を製造しています。

会社の規模とグローバル展開

王子ホールディングスは、国内製紙業界トップクラスの規模を誇るグローバル企業です。

グループ全体で連結子会社は218社、海外拠点は106か所にのぼり、製品は世界約130か国で販売されています。

また、東京都の約3倍にあたる約63.6万ヘクタールの社有林を国内外に保有しており、原材料の安定調達から環境保全まで、森林資源を事業の根幹に据えています。

環境への取り組み

王子ホールディングスは、環境に配慮した取り組みに力を入れている企業です。 主な取り組みを2つご紹介します。

主な取り組み
  1. 持続可能な森林経営
    保有する社有林で植林・育林を継続し、 使った木材を補う循環型の森林管理を行っています。
  2. 新素材開発
    木質繊維を活用したセルロースナノファイバーや バイオマスプラスチックなど、環境負荷の低い新素材の研究を進めています。

なお、本社エントランスのリニューアルプロジェクトは「ウッドデザイン賞2023」を受賞しています。

配当金・株主優待

王子ホールディングス(3861)は年2回配当を実施しており、1,000株以上の保有で株主優待も受け取ることができます。

配当金・権利確定日

項目内容
権利確定日年2回(9月末・3月末)
2026年3月期
年間配当
1株36円(中間18円+期末18円)
前期比:+12円増配
配当利回り約4.6%(2026年6月時点・株価約782円)
来期配当予想1株36円(維持予定)
※株価は変動するため、最新の利回りをご確認ください。

2026年3月期の年間配当は1株当たり36円で、前期(24円)から12円の増配となりました。

また、2025年度より配当性向を従来の30%から50%へ引き上げており、 株主還元の強化が明確に打ち出されています。

2027年3月期も1株36円の配当を予定しています。

IR資料:株主配当

増配と配当性向の引き上げは、長期保有の観点からプラスの変化だと感じています。一方で2026年3月期は営業利益が大幅な減益となっており、業績の回復とあわせて今後の配当の動向を注視しています。

株主優待の内容と条件

王子ホールディングスの株主優待は、3月と9月の年2回あります。保有株数によって受け取れる優待内容が異なります。

【3月優待】

項目内容
基準日3月31日
必要株数1,000株以上
保有条件半年以上継続保有
優待内容グループ製品カタログギフト
送付時期毎年6月(予定)

3月優待では、「ネピア」ブランドの商品カタログギフトから 好きな商品セットを選んで受け取ることができます。

ただし、1,000株以上の保有に加え、半年以上の継続保有が条件です。


【9月優待】

項目内容
基準日9月30日
必要株数5,000株以上
保有条件なし
優待内容①植林活動応援イベント
②王子ホール主催コンサートご招待(抽選)
送付時期毎年11月(予定)

9月優待は5,000株以上が条件のため、最低投資額がかなり大きくなります。 コンサート招待は応募多数の場合は抽選となります。

※優待内容は変更・廃止される場合があります。 最新情報は必ず公式IRページでご確認ください。

業績

ここからは業績の推移を見ていきましょう。

売上高と営業利益

2027年3月期の連結業績予想(2026年4月1日~2027年3月31日)

  • 売上高:1兆9400億円
  • 営業利益:600億円
  • 経常利益:450億円

過去数年の売上高と営業利益の推移も見てみましょう。

※2027年は会社予想ベースの数値を表示しています

EPS

EPSとは1株当たりの利益として表す指標です。

※2027年は会社予想ベースの数値を表示しています
2018年2019年2020年2021年2022年2023年2024年2025年2026年2027年予
36.64円52.52円58.7850.13円88.35円57円51.31円47.34円61.1円39.93円

参考資料:決算短信・決算関連説明会資料

営業利益率

営業利益率は、売上高に対して営業利益がどの位の割合を占めているかを示す指標で、企業の「本業による収益力」を見るときに使われます。

【年度】【営業利益率】
2017/034.88%
2018/034.76%
2019/037.11%
2020/037.04%
2021/036.24%
2022/038.17%
2023/034.97%
2024/034.28%
2025/033.66%
2026/031.86%
2027/03予3.09%
※2027年3月期の数値は会社予想です。確定値ではありません。

財務

業績と同様に、財務の健全性も長期投資において重要なポイントです。

自己資本比率と有利子負債比率

自己資本比率と有利子負債比率を表にまとめました。

【年度】【自己資本比率】【有利子負債比率】
2016/0330.4%133.88%
2017/0333.1%107.74%
2018/0334.4%96.11%
2019/0334.7%91.61%
2020/0336.7%84.04%
2021/0337.9%86.24%
2022/0341.4%76.42%
2023/0340.8%84.14%
2024/0343.7%69.08%
2025/0341.8%82%
2026/0341%86.72%

営業活動によるCF(キャッシュフロー)

営業活動によるCFとは、会社の本業で得た現金の増減を示す指標です。

売上から経費や仕入れなどを差し引いたあと、実際に手元に残ったお金がどれくらいあるかを表すため、企業の安定性や持続力を判断するうえで重要なポイントになります。

現金等

現金等とは、企業が保有する現金や、すぐに現金化できる資産(預金や短期保有の有価証券など)を指します。

手元資金の多さは、急な出費や景気変動にどれだけ柔軟に対応できるかを示す、財務の安全性を測るうえで重要な指標です。

1株当たり配当金と配当性向

配当金と配当性向の推移を表にまとめました。

1株あたりの配当金は実際に受け取れる「1株ごとの配当額」です。
配当性向とは、企業が稼いだ利益のうち、どれだけを株主への配当に回しているかを示す指標です。

【年度】【1株配当】【配当性向】
2017/0310円26.1%
2018/0310円27.6%
2019/0312円22.9%
2020/0314円24.8%
2021/0314円27.9%
2022/0314円15.9%
2023/0316円28.7%
2024/0316円40.7%
2025/0324円50.7%
2026/0336円51.9%
2027/03予36円

業績・財務のデータとあわせて、PERやPBRも株価の割安・割高を判断するうえで参考になる指標です。

PER・PBRは株価や業績の変化に応じて数値が変動するため、最新の情報を確認しながら判断することが大切です。

詳しい見方は、初心者向け解説記事で紹介しています。

運用状況

最後に運用状況です。

年月買い株数取得単価金額配当
2024.09100株568円56,800円
2024.121,200円(中間)
2025.061,200円(期末)
2025.121,800円(中間)
2026.061,800円(期末)
合計100株568円56,800円6,000円

100株を取得額56,800円で保有しています。取得当時の年間配当は1株24円で、取得価格ベースの配当利回りは約4.2%でした。

2026年3月期に1株36円へ増配されたことで、年間配当は3,600円となり、取得価格ベースの配当利回りは約6.3%になりました。

長期保有で増配があると「自分利回り」が上がるのも、高配当株投資の魅力のひとつです。今後も配当の動向を注視しながら、じっくりと保有を続ける予定です。

まとめ

最後に、王子ホールディングス(3861)のポイントを整理します。

王子ホールディングスは、国内製紙業界トップクラスの規模を持つグローバル企業です。

ティッシュ「ネピア」をはじめ、段ボールや機能材など幅広い事業を展開しており、 製品は世界約130か国で販売されています。

2026年3月期は海外パルプ市況の悪化により営業利益が大幅な減益となりましたが、 2027年3月期は営業利益600億円への大幅回復を会社側は見込んでいます。

配当面では1株36円への増配と配当性向50%への引き上げが実施されており、 株主還元の強化という点ではプラスの変化が続いています。 1,000株以上・半年以上の継続保有でネピア商品カタログギフトの優待も受け取れます。

業績の回復が伴うかどうかが、今後の配当継続性を左右する重要なポイントです。 筆者は引き続き業績と配当の動向を注視しながら保有を継続しています。

IR資料:株主配当
IR資料:中期経営計画2027
IR資料:決算短信・決算関連説明会資料