株式投資や資産運用でよく耳にする「複利」という言葉。なんとなく知っているけど、実際にどれほど効果があるのかイメージしにくい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、複利の仕組みを単利との比較でわかりやすく解説し、長期投資でなぜ複利が重要なのかを具体的な計算例を交えて紹介します。
複利とは?単利との違い

複利とは、元本に加えて利息にも利息がつく仕組みです。一方、単利は元本だけに利息がつきます。
言葉だけではわかりにくいので、具体的な数字で比べてみましょう。
例:100万円を年利7%で運用した場合
(※年利7%はオルカンの過去約25年の長期平均リターン・ドルベース・配当込みを参考にした数値です)
| 期間 | 単利 | 複利 |
|---|---|---|
| 1年後 | 107万円 | 107万円 |
| 5年後 | 135万円 | 約140万円 |
| 10年後 | 170万円 | 約197万円 |
| 20年後 | 240万円 | 約387万円 |
10年後の差は約27万円ですが、20年後には約147万円の差になります。時間が長くなるほど、複利の効果が大きくなることがわかります。
複利が長期投資で威力を発揮する理由

複利の効果が大きくなる理由は、「利息が利息を生む」サイクルが繰り返されるからです。最初のうちは単利との差はわずかですが、時間が経つにつれて雪だるま式に資産が増えていきます。
「72の法則」を使うと、資産が2倍になるまでの期間を簡単に計算できます。
72÷年利(%)= 資産が2倍になるまでの年数
例:年利7%で運用した場合、72÷7=約10.3年。
年利4%であれば約18年、年利7%であれば約10年で資産が2倍になる計算です。運用利回りによって大きく変わるため、できるだけ高い利回りで長期運用することが重要になります。
72の法則は一括投資した場合の目安です。毎月積み立てる場合は、後から投資した分の運用期間が短くなるため、2倍になるまでの期間は長くなります。
複利を活かした投資の具体例

①. インデックス投資(配当再投資)
オルカン(全世界株式)やS&P500などのインデックスファンドは、分配金として受け取るのではなく、運用益がファンド内で自動的に再投資される仕組みになっています。
基準価額の上昇として反映されるため、厳密には複利とは異なりますが、何もしなくても複利に近い効果が働き続けます。
筆者自身もコア資産としてオルカンを積み立てており、この仕組みを活かした長期運用を続けています。
②. 高配当株の配当再投資
高配当株から受け取った配当金を、同じ銘柄や別の高配当株に再投資することで複利の効果が得られます。
ただし、インデックスファンドと違って手動での再投資になるため、手間がかかる点は把握しておきましょう。
高配当株投資の始め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
③. ROBOPROでの運用
筆者が運用しているROBOPROは、AIが相場環境に応じて資産配分を自動調整するロボアドバイザーです。受け取った分配金が自動的に再投資される仕組みのため、複利効果が働きます。
ROBOPROの実績については、こちらの記事で毎月更新しています。
複利の効果を最大化するポイント
- できるだけ早く始める
- NISAを活用して非課税のまま複利を活かす
- 長期保有を前提にする
①. できるだけ早く始める
複利は時間が長いほど効果が大きくなります。同じ金額を投資するなら、1年でも早く始めた方が有利です。
例:月3万円を年利7%で積み立てた場合
| 積立期間 | 元本 | 運用後 |
| 10年 | 360万円 | 約518万円 |
| 20年 | 720万円 | 約1,654万円 |
| 30年 | 1,080万円 | 約3,653万円 |
20年で元本の約2.3倍、30年では約3.4倍に増える計算になります。時間が長いほど複利の効果が大きくなることがわかります。
②. NISAを活用して非課税のまま複利を活かす
通常、投資の利益には20.315%の税金がかかります。NISAを活用すれば、長期運用で積み上がった運用益をそのまま受け取ることができます。
例えば運用で100万円の利益が出た場合、課税口座では約20万円が税金として差し引かれますが、NISA口座であれば100万円がそのまま手元に残ります。
運用益が大きくなるほど、受取金額に差がでてくるため、NISAと複利の組み合わせは非常に相性が良いと言えます。
③. 長期保有を前提にする
複利の効果を最大限に活かすには、短期的な値動きに惑わされず長期保有を続けることが大切です。株価は日々上下しますが、一時的な下落で売却してしまうと複利のサイクルが途切れてしまいます。
長期投資において重要なのは、「今すぐ増やす」ではなく「時間を味方につける」という考え方です。
相場の短期的な動きに一喜一憂せず、積み立てを淡々と続けることが複利の効果を最大化する近道だと感じています。
含み損が出た場合の向き合い方については、こちらの記事で解説しています。
まとめ

複利は「利息が利息を生む」仕組みです。最初のうちは単利との差はわずかに感じられますが、時間が経つにつれて雪だるま式に差が広がっていきます。
複利の効果を最大化するには、早く始めること、NISAを活用して非課税のまま運用すること、そして短期的な値動きに惑わされず長期保有を続けることが大切です。
「いつか始めよう」と思っているなら、それは今日かもしれません。難しく考えず、まずは少額からでも始めてみることが複利の恩恵を受ける第一歩だと思います。



