「どの株を買えばいいのか分からない…」株式投資を始めたばかりの方の多くが、このような悩みを抱えています。
配当利回りが高いから、株主優待が魅力的だからという理由だけで選ぶと、業績悪化や減配などで思わぬ損失につながることもあります。
株選びでは、一つの指標だけで判断するのではなく、会社の事業内容や業績、財務状況などを順番に確認することが大切です。
この記事では、初心者の方でも実践しやすい「株を買う前に確認したいチェックポイント」を順番に解説します。
銘柄を選ぶ際に何を確認すればよいのかが分かり、自分で判断するための基本的な考え方が身につきます。
株選びはこの順番で進めよう
株を選ぶときは、配当利回りや株主優待だけを見るのではなく、会社の事業内容や業績、財務状況などを順番に確認することが大切です。
どれか一つだけで判断するのではなく、複数のポイントを総合的に確認することで、長期的に保有できる銘柄を見つけやすくなります。
- どんな会社なのかを知る
- 業績は安定しているか
- 配当・株主優待は続けられそうか
- 財務は健全か
- 株価は割高・割安か
- 投資目的に合っているか
例えば、配当利回りが高くても、業績が悪化していたり財務に不安があったりすると、将来的に減配する可能性があります。
反対に、業績や財務が安定している企業であれば、一時的に配当利回りが高くなくても、長期的に安心して保有できる可能性があります。
それでは、一つずつ確認していきましょう。
どんな会社なのかを知る
株を買う前に、まず確認したいのが「その会社は何をしている会社なのか」です。
配当利回りや株価だけを見て投資をすると、事業内容を十分に理解しないまま購入してしまうことがあります。
しかし、会社がどのように利益を生み出しているのかを知ることで、その企業の特徴や強みを理解しやすくなります。
まずは、会社のホームページや決算説明資料などで、次のような点を確認してみましょう。
- どのような商品やサービスを提供しているか
- どの事業が売上や利益の中心になっているか
- 今後も需要が期待できる事業か
- 自分が事業内容を理解できる会社か
投資の世界では「理解できる会社に投資する」という考え方がよく知られています。
事業内容を理解していれば、一時的に株価が下落した場合でも「業績に問題はないから保有を続けよう」と冷静に判断しやすくなります。
反対に、事業内容を理解しないまま購入すると、株価が下がったときに不安になり、慌てて売却してしまうことがあります。
初心者の方は、難しい業界分析まで行う必要はありません。「この会社は何で利益を稼いでいるのか」を自分の言葉で説明できるかを、一つの目安にするとよいでしょう。
事業内容は「会社名 IR」で検索すると、企業のIR(投資家向け情報)ページが見つかります。
会社概要や決算説明資料を見ることで、主な事業内容や強みを確認できます。
業績は安定しているか
会社の事業内容を確認したら、次は業績が安定しているかを見てみましょう。
どれだけ魅力的な商品やサービスを提供していても、売上や利益が大きく落ち込んでいる会社では、将来的に配当を維持できなくなったり、業績がさらに悪化したりする可能性があります。
初心者の方は、まず次の項目を確認してみましょう。
- 売上高は安定しているか
- 営業利益は安定しているか
- EPS(1株当たり利益)は伸びているか
- 業績予想に大きな変化はないか
業績を見るときは、1年だけで判断しないことが大切です。
一時的に利益が減少することは珍しくありません。まずは3〜5年程度の推移を確認し、長期的に安定しているかを見てみましょう。
慣れてきたら、10年程度さかのぼって確認すると、より傾向をつかみやすくなります。
また、売上だけが伸びていて利益が減っている場合や、利益が大きく変動している場合は、その理由も確認しておくと安心です。
さらに営業利益率も確認すると、利益を安定して生み出せている会社かを判断する参考になります。
業績は決算短信や決算説明資料から確認できます。初心者の方は、図やグラフが多く使われている決算説明資料から見ると、業績の推移をイメージしやすくなります。
業績が安定していても、それだけで安心はできません。次は、配当や株主優待が無理なく続けられそうかを確認していきましょう。
配当・株主優待は続けられそうか
高配当株や株主優待銘柄を選ぶ場合は、今もらえるかだけでなく、今後も続けられそうかという視点で確認することが大切です。
配当金や株主優待は、企業の業績や経営方針によって変更されることがあります。
そのため、利回りや優待内容だけで判断するのではなく、無理なく続けられる状況かを確認しておきましょう。
- 配当金は継続・増配しているか
- 配当方針や株主還元方針は明確か
- 配当性向は高すぎないか
- 株主優待は長く続いているか
配当金は、長年にわたって維持・増配している企業ほど、株主還元を重視している傾向があります。
ただし、過去の実績だけで将来も続くとは限らないため、業績や財務の状況、配当性向もあわせて確認することが大切です。
配当性向について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください👇
また、株主優待は企業の業績や経営方針の変更によって廃止・縮小されることがあります。
優待だけを目的に購入するのではなく、企業そのものに魅力を感じられるかも考えてみましょう。
配当金や株主優待は企業のIRページや決算説明資料で確認できます。また、配当方針や株主還元方針は中期経営計画や決算説明資料に記載されていることが多いため、あわせて確認してみましょう。
配当や株主優待が魅力的でも、財務が不安定では長く続けられない可能性があります。次は、会社の財務が健全かを確認していきましょう。
財務は健全か
財務は一つの指標だけでは判断できません。複数の指標をあわせて確認することが大切です。
業績が安定していても、財務に不安がある会社は注意が必要です。
財務が健全な企業は、景気の悪化や一時的な業績不振があっても、配当を維持しやすく、長期的に安定した経営を続けられる可能性があります。
初心者の方は、まず次の項目を確認してみましょう。
- 自己資本比率は十分か
- 有利子負債比率は高すぎないか
- 営業活動によるCFは安定しているか
- 現金等は十分にあるか
財務は、複数の指標をあわせて確認することが大切です。
例えば、自己資本比率が高くても、多額の借入金を抱えている場合があります。
反対に、自己資本比率がそれほど高くなくても、安定した利益や十分な現金を保有している企業もあります。
自己資本比率や有利子負債比率だけでなく、営業活動によるCFや現金等も確認すると、会社の財務状況をより総合的に判断できます。
高配当株は長期保有を前提とすることが多いため、財務が健全な企業ほど安心して保有しやすいと考えられます。
財務情報は決算短信や決算説明資料、有価証券報告書で確認できます。初心者の方は、証券会社の銘柄ページを活用すると、自己資本比率や有利子負債比率などを一覧で確認できるため便利です。
財務が健全でも、株価が割高なタイミングで購入すると、期待した成果につながりにくいことがあります。
次は、株価の割高・割安を確認していきましょう。
株価は割高・割安か
会社の業績や財務が良好でも、株価が割高なタイミングで購入すると、期待した成果につながりにくいことがあります。
そのため、企業の業績や資産に対して、現在の株価が割高・割安かを確認することも大切です。
初心者の方は、まず次の項目を確認してみましょう。
- PERは高すぎないか
- PBRは高すぎないか
- 過去の推移と比べて極端ではないか
- 同業他社と比べて大きな差はないか
PERやPBRには、何倍なら安心という共通の基準はありません。
一般的な目安として紹介される数値はありますが、業種や企業の成長性によって適正な水準は異なります。
そのため、過去の推移や同業他社と比較しながら判断することが大切です。
また、PERやPBRだけで投資判断をするのではなく、ここまで確認してきた業績や財務、配当の状況もあわせて総合的に判断しましょう。
PERやPBRは、証券会社の銘柄ページや株式情報サイトで確認できます。決算発表や株価の変動によって数値は変わるため、定期的に確認する習慣をつけるとよいでしょう。
PER・PBRの見方や活用方法については、こちらの記事で詳しく解説しています👇
株価が適正な水準でも、自分の投資目的に合わない銘柄では長く保有しにくくなります。
次は、自分の投資目的に合っているかを確認していきましょう。
自分の投資目的に合っているか
ここまで確認したら、最後にその銘柄は自分の投資目的に合っているかを考えてみましょう。
どれだけ業績や財務が優れた企業でも、自分の目的に合っていなければ、長く保有し続けることは難しくなります。
初心者の方は、次のような点を確認してみましょう。
- 配当収入を重視したいのか
- 株主優待を楽しみたいのか
- 値上がり益も期待したいのか
- 自分が納得して保有できる会社か
投資には正解が一つあるわけではありません。
例えば、安定した配当収入を重視する人もいれば、株主優待を楽しみながら投資を続けたい人もいます。また、配当だけでなく、将来の値上がり益も期待して銘柄を選ぶ人もいるでしょう。
投資スタイルによって、選ぶべき銘柄は異なります。自分が何を重視したいのかを考えながら選びましょう。
大切なのは、自分がなぜその銘柄を買うのかを明確にしておくことです。
購入した理由がはっきりしていれば、株価が一時的に下落した場合でも、感情に流されず判断しやすくなります。
購入前に、なぜこの銘柄を選ぶのかを一度メモに書き出してみましょう。購入理由を残しておくと、保有を続けるか売却するかを判断するときの基準になります。
ここまで確認できたら、最後に「購入前のチェックリスト」でポイントを振り返ってみましょう。
まとめ|株を買う前に確認したい6つのポイント
株を選ぶときは、配当利回りや株主優待だけで判断するのではなく、会社の状況を総合的に確認することが大切です。
迷ったときは、次の6つのポイントを順番に確認してみましょう。
初心者のうちは、一度にすべてを完璧に理解する必要はありません。
まずは、このチェックリストを参考にしながら銘柄を調べる習慣をつけることが、投資判断の力を身につける第一歩です。
筆者自身も、株を購入するときは事業内容や業績、財務、配当、株価などを確認したうえで、自分が納得できるかを考えて投資しています。
最初は難しく感じるかもしれませんが、一つずつ確認していくことで、少しずつ会社を見るポイントが分かるようになります。
このチェックリストを株選びに役立てていただければうれしいです。


